30年間(不定期ですが)観察を続けている雫石川(竜川)春木場橋上流に「カワウ駆除」のテグス罠(トラップ)が設置されてました。雫石漁業組合の告知版によれば平成29年5月20日~7月2日までとなっておりました。
看板には連絡先の電話番号が記載されてなかったので、「雫石町農林課」にメールを入れておきました。
1 過去10年間の雫石川でのカワウの観察羽数と駆除羽数の資料をいただきたい。
2 「カワウの駆除」をするということは、他の野鳥の観察データを検討してとの事だと思うので「野鳥目録」か「観察データ」の資料をいただきたい。
3 テグス罠では「カワウ以外の他の野鳥が落鳥することが考えられる。
4 カワウだけに絞って駆除するなら、鉄砲でなければ、他の野鳥を巻き添えにする。
5 カワウから魚場を守るのであれば、「釣り人」か「監視人のパトロール」で十分追い払いができる。
たぶん「雫石町農林」課では、岩手県農林課の「第12次鳥獣保護管理事業計画書(平成29~平成34年の5年間)を良く理解できていないのでは・・・。
【イ】 有害鳥獣捕獲の対象鳥獣以外の鳥獣の繁殖に支障がある期間は、出来る限り避けることにする。
【ロ】 捕獲区域の周辺住民等関係者への事前周知を徹底させるなど、適切に対応する。
※回覧板等での事前周知もなければ、ヤマセミ、カワセミ、コチドリ、カンムリカイツブリ、ミサゴ、ハヤブサが繁殖してるので、「カワウの駆除」は避けなければなりませんね。いずれの繁殖種は、岩手県レッドデータ2014年3月版の掲載種でもあります。
雫石川・春木場橋上流での「カワウのテグス罠の駆除」は問題ありです。


▲ 2017年6月29日 雫石川(竜川)・春木場橋上流のカワウ罠(トラップ)
テグスなので、少し離れれば何も無いかのように、「テグス糸」は見えません。これではカワウ以外の他の野鳥(ヤマセミ、カワセミ、ミサゴ、ハヤブサ)も罠の餌食になることが想定できますね。
カワウを駆除するのならば、カワウにだけ駆除する直接的な(鉄砲など)行動をとらなければなりませんよね。カワウを漁場からの追い出しだけに限定するのなら、「監視人のパトロール」が効果的でしょう。御所湖周辺では、毎日「雫石漁業組合の車」を見かけます。

▲ 2017年6月29日 カワウ7羽、ミサゴ2羽、アオサギ1羽 御所湖
10羽にもみたないカワウを駆除するなんて・・・、信じられません。
「雫石町農林課」も「雫石川漁業組合」もカワウ→魚を食べる→害鳥→駆除して当然の発想でしょうかね~。

▲ 2017年6月24日 カワウ13羽 御所湖(岩手県雫石町)

▲ 2017年4月24日 カワウ12羽 御所湖(岩手県雫石町)






▲ 2017年3月19日 カワウ1羽 御所湖(岩手県雫石町)
御所湖の雪解けとともにカワウが見れるようになります。




釣り人には憎たらしい野鳥ですが、BWはどんな鳥でも好きなんですね~。
カワウは上空を高く飛ぶので、雫石川のテグス罠では駆除できないじゃないかな?
それより他の野鳥が「テグス罠の餌食」になったら大変です。
テグス罠はプールみたいな孵化場でなければ効果なしじゃないかな。


▲ カンムリカイツブリも繁殖してます



▲ ヤマセミも繁殖してます。





▲ カワセミも繁殖してます。



▲ コチドリも繁殖してます。
※個人的な感覚ではカワウが500羽ほどの大群ならば「駆除」もしかたがないが、過去10年で最大羽数が30羽なのだから「駆除の対象外」でもいいじゃないかな~と。
いずれ、他の野鳥も巻き込む「テグス罠」には賛成できませんね。反対で~~~す。
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